分析ツールをアップデートしました

分析ツール

暫くぶりの更新になりましたが、前回の投稿以降の間に分析ツールの大規模改修を行ってました。
ブログで分析結果とツールについて公開し始めた途端に、これまでは全然気づかなかった改善のアイデアがどんどんと浮かんできて、昨年の8月から再開発に取り組んでいました。

裏で動いている計算式はそのままですが、主に入力の利便性を高め、シーズン単位でのデータ蓄積ができるような改修を行っています。
入力についてはもはや原型を留めてないので、再開発といってもいいほどの改修になりました。この記事ではパワーアップした改修後のツールを紹介します。

アップデートによる変更点

主な変更点は以下の通りです。
・データ入力方法の変更(入力フォームをリニューアル)
・入力項目の追加(時間、フラグ、GK情報を追加)
・データ蓄積可能な構造へ変形(データベース利用を想定した構造へ)

データ入力方法の変更、入力項目の追加に9割以上の労力を割いたので、今回の記事ではその点を説明していきます。
データ構造についてはまだ整理できていない大きな構想があるのみで、運用の準備が整ったらまたの機会に紹介します。(Microsoft Accessを利用したDB作成を計画中です)

データ入力方法の変更・入力項目の追加についてですが、そもそもこの分析ツールはコーチングでの活用のために作成し、コーチを辞めてからは趣味として試合分析をするために使い、あくまでも「自分が使うもの」として運用していました。

このブログでは数字を通してハンドボールを見るという楽しさを伝えたいと思い、趣味の延長線上で試合の分析結果を公開しています。
公開してみるとだんだんとGUI的な部分や入力方法にもこだわりが出てきて、従来の「開発した自分は分かるけど他の人は入力方法がわかりにくい」ようなものではなく、だれでも使えるツールにしたい欲求が湧いてきました。

データ入力方法の変更

従来の入力時はヨコ向きの入力、かつ入力フォームは入力補助的な役割でありほとんど手入力であったものを、改修後の分析ツールはタテ向き入力、かつ入力フォームにより入力が完結するような形でリニューアルしています。
伝わらないかと思いますが、これがツールのコンセプトの根幹にかかわる変更で、ゼロから作り直しレベルの再開発になりました。入力フォームの入力時の制御設定がかなり大変でしたが、これによってだいぶプロのツールっぽくなったかなと思います。

改修後の入力画面が以下の画像になります。
Excelを作りこんでいるのですが、一見Excelには見えないのではないでしょうか。
手前にある入力フォーム上でポチポチと選択するだけで、表にデータが入力され、自動計算で分析を行ってくれます。

ちなみにツール上で出力できるデータは今のところ以前と同様で以下画像のような形で出力されます。(数値は入力テスト時の仮の情報であり実際の試合のスコアではありません)

以前の記事では整備中としていたOF種別ごと、シュートタイプごとの詳細分布についても集計されるようになりました。

新旧の入力フォームを比較してみると入力方法が大きく改修されていることがわかるかと思います。

・改修前の入力フォーム

・改修後の入力フォーム

こうやって比べてみると入力方法について改修後は原型とどめていない、といったのがわかるかと思います。
選手のリストについてもあらかじめ別SHEETで情報を持っておけば、入力フォームを呼び出したときに自動で情報を取得してくれます。

入力項目の追加

これまではなかった項目として、時間、フラグを追加しました。(画像の赤枠部分)

時間帯データの追加

5分おきの時間帯データを追加しました。これによって試合の流れでを掴むことができるような、時間帯ごとの集計や分析を可能にすることを目的としています。
入力だけ可能にしてあり、集計・分析についてはまだ未着手ですが時間帯別の得点率、セーブ率、ミス数などが可視化できたら面白そう、などと考えています。

データフラグの追加

個人的にはこれが今回のアップデートとしては目玉となる機能追加なのですが、データごとに自由にフラグを追加できるようになっています。
入力フォームの「Data Flag」の項目に2つのプルダウンリストがありますが、2種類のフラグを自由に設定することができます。
具体的な活用方法としては「7人攻撃の成功率を集計したい」「このセンタープレイヤーのゲームメイクの傾向を分析したい」といったように、基本的な分析とは別に応用的な分析を可能にします。
こういった分析ツールはどうしてもあらかじめ決められている項目についてのみ情報収集することになりますが、この機能によりタグ付けをするような形でデータに任意の情報を追加することが可能になっています。
このデータフラグごとに集計することも可能なので、分析する人のニーズにより柔軟なデータ収集を可能にしました。

GK情報の追加

GKの背番号情報を追加したことで、GK単位での分析が可能になりました。自身がGK出身なので、これまでずっと実現したいと思っていた機能をようやく追加することができました。
GK単位での分析が可能となったことで、GK別のセーブ率はもちろん、シュート種別ごと、シュートコースごと、選手ごと、シュート位置ごと、OFプレイヤーの利き手ごとなど、、、多岐にわたる分析が可能になりました。

以上、改修後のツール紹介でした。
入力したデータの活かし方はまだまだ改善の余地ありですが、これで改修をひと段落として日本リーグの試合分析を再開したいと思います。
集計・分析についてはこれからもゆるゆると開発を続けて、また機能追加したら記事にしようと思います。